オリジナルと称してコピー曲を披露することで注目を集めてきたインディーズバンド「ニセモン」がンニー・ミュージックレーベルズ内のオラオラジャパンからついに待望のメジャーデビュー。
音楽シーンの常識を覆す
オリジナルがカヴァーなのか、最早カヴァーがオリジナルなのか。
「オリジナルの中にこそカヴァーがある」
そう訴える彼の目には次の曲が見えているに違いない。
長かったです、本当に。
何がって?カヴァー弾圧の歴史ですよ。
具体的にどのくらいの歴史があるの、とか野暮な質問はやめてくださいね。ちょっと分からないから。
そうは言っても楽曲をカヴァーすると現れるんですよ。そういう奴らが。
でもね、それも今日で終わり。正式にカヴァーする権利を持つ僕たちが正式なカヴァーを世界に見せつけます。
変わりますよ、歴史。
キングコング西野亮廣氏の著書「革命のファンファーレ」の表紙をカヴァー。
当時赤シャツを持っていなかった水野はAmazon社のサービスを利用することで、0から1を生み出すスタイルを確立した。
サイトウパピコさんの繊細な絵画作品をカヴァー。今描き終えたかのような気だるさと職人感を醸し出したヴィジュアルは、作品を決して邪魔せず作品が持つ世界観を広げ補完することに日本で初めて成功した。
きゅうりの定点観測と同時にヒゲが伸びる様を定点観測し、種の垣根を超えた実験的カヴァーを実施。
人と野菜ですら分かり合えるのに人類間で争う意味なんてないことを訴える、社会性の高いメッセージを全世界に発信した。
ヒゲ定点観測
僕たち人間は何のためにパクるのでしょうか?そもそもパクるって何だろう?思えば幼い頃からずっとそんなことを考えていた気がします。テクノロジーは何かをパクることで発展していった。人はそれをインスパイアと称賛してきた。
「言い訳するな」そうあの日の君は言ったよね。
今ひとつだけ言えることは・・・謝る準備はできてるってこと。これだけは誰にも奪えない真実。
どこまでいっても他人になろうとしている時点でそれは偽物(コピー)。そこには悲しいほどの溝があるんです。言うなれば永久に分かり合えない男女の溝のような。
じゃあ本物(オリジナル)にはなれないのか。答えはNoだ。自分のまま他人を補完すれば良いんです。それはコピーではなくカヴァー。誰がなんと言おうと切ないほどにカヴァー。
ニューヨークに住んでた当時、親友の彼女だった人と恋に落ち、親友に内緒で何度もデートをしてた。もちろんバレて殴られて顔腫れてバイトを休んだりもした。親友には縁切られてその人とも連絡取れなくなったんです。そんなとき新たな大切な出会いが。
パチンコにも100万回負けてマッチングアプリで出会いを繰り返す。そんなどうしようもない生活の中にこそ本物があると思うんだよね。冷静に。
業界でも類を見ない革命的なバンドとして大きく報道されているニセモンのメジャーデビューですが、どういった経緯で現在の形になったのか教えてください。
バンド…というよりもう概念みたいなものかな。ある時、ふと世の中の状況に疑問を持ち始めたんです。誰かがね。そうして始まった。
(もうヤバい空気が流れてるぞ…)と言いますと?
これまでの音楽業界はコピーを絶対許さなかったんです。二次創作は悪として扱い、ご存知の通り違反した人を大きく報道し、徹底的に叩いてきた。
しかし、それは作者の権利を守るためには仕方ないのではないでしょうか?
もちろん作者を守る意味でそれは大切だと思います。でも、作者を生かすという視点だとどうだろう?
生かす??
そう。つまり、アレもだめコレもだめって作品に触れる機会を奪っていく行為は本当に作者にとってウマみはあるのかな?ってことですね。
規制をすることで世の中に届きにくくなってるということでしょうか?
全ての制約を外せというわけじゃなくて。ここで問題となってくるのは二次創作によって作者が食っていけなくなること。そしてオリジナルが埋もれてしまうことなんです。
そうですね。だからこそ守る必要があったのでは。
それじゃあ解決しないんですよ。本当に作らなきゃいけないのは食っていける仕組みと埋もれない仕組みの方。だからンニー・ミュージックレーベルズと話し合ってその仕組みを作ったんだ。
・・・なるほど。だからこそ大々的にデビューが実現したわけですね。ところでどんな仕組みなんでしょうか?
簡単に言えばカラオケの権利収入に近いかな。二次創作で得た収益の一部がカヴァー元に入る仕組みです。さらに自動的にカヴァー元へのリンクも挿入されます。
そんなことができるんですか!?
曲の自動検出は既にYoutube等で導入されている技術で、近年どんどん精度が高まっています。あとはブロックチェーン技術と組み合わせることで権利団体に縛られない著作権保護とカヴァー元の収益化を実現させたい。
壮大な計画!
これをレーベルがやってるってことが大きいんです。僕らは方舟と呼んでます。今はまだ同レーベル内に限り自由カヴァーという段階ですが、今後Youtubeを持つGoogleやAmazonなど大手プラットフォームにもこの輪を広げて5年以内には世界の常識を変えるつもりです。
ニセモンの活動は間違いなく本物だと思います。今後の活動に期待します!
水野嘉彦(ニセモン)にカヴァーしてほしいものをツイートしてみよう。
あなたの想いがホンモンなら実現するかもしれません。
まずこれだけは言っておきます。King Gnuファンの皆様、すみませんでした!
さて。
これは言うまでもなくパロディです。
このページの一字一句、画像や余白に至るまで全てがパロディ作品です。
この白日という曲は『イノセンス 冤罪弁護士』の主題歌として書き下ろされたものですが、この曲のミュージック・ビデオ公開時のInstagramへ作詞作曲を担当している常田さんはこんな投稿をしています。
去年は地元の友人が2人も立て続けに亡くなったりして生と死を強く意識した年になりました。最近の自分の作詞作曲にはその出来事の影響が強くあります。ずっと避けていた墓参りに行こうと思えたのはこの曲のお陰かもしれません。
死は遠いものじゃなく日常にあるもの。
その死生観を曲に興し、エンターテイメントとして表現しました。
僕の周りでは最近難病が発覚した人が少なくとも3人います。
皆楽しくいい人で今でも仲良くしてもらってます。
そんな彼らは人生に絶望したかというとそうではなく、今も努力し、彼らなりの表現を続けています。
世間は何かが起きるたびに規制を増やし、自粛自粛。
自分だけ自粛するのならしてればいいけど、他者にまで自粛を促し始めます。
分かるんですよ。必要な自粛もある。でも概ね行き過ぎるんです。難しいな…警戒度としては行き過ぎるぐらいで良いと思います。ただ必要な領域で深くするに留まってほしいんですね。
例えば言葉狩り。そして雰囲気狩り。
そうやって自粛の連鎖が行き過ぎると面白い表現が生まれなくなってきます。
大きな功績も生活を変えるほどの製品もちょっとした「やってみたい」から生まれます。
僕は表現は気軽であっていいと思います。
『白日』という曲は僕なんかより遥かに歌唱力が高い方々がたくさんカバーをしています。だからと言って僕が表現してはいけない理由はないんですね。
プロになるまで発表してはいけないなんて言ってたらいつまで経っても出せません。
むしろその過程や、半端でも純粋に楽しんでる姿こそ僕は感動します。
だからこそ半端者の僕が遊ぶことに意味があるんじゃないかと思いました。
そんな気軽に音声や動画の収録をしたり、イベントを開催して遊べる場所を大阪の日本橋に作りましたので、良ければ遊びに来てください。
そして、この茶番のために最高のミュージックビデオを作ってくれた爆夢君、るい君ありがとう。
黒門カルチャーファクトリー支配人
水野嘉彦